(産地の声)vol.1213 <ハガジ(むかで)顚末記> 2015.10.7
秋の夜長になってきました。いつの間にか日が短くなり五時過ぎると急に暗闇
が迫ります。9月の感覚でいると六時過ぎまで仕事ができると思ってしまうのです
が、六時ですと暗くて仕事になりません。
で夕べは早めにこたつに入り(我が家では早々と炬燵が入っています)寝そべ
っていたら眠りに入ってしまいました。うつらうつらと心地よい眠りに入ってい
たらいきなり娘と孫が「きゃー!」と叫ぶではありませんか。
何事かと聞いたら「ハガジよ!ハガジ!大きいのが天井から降ったきたのよ!」
「どこに落ちた?」「電話代の後ろあたり」というので「とりあえずそのままにし
て大きな箸と火ばさみを持ってこい!」押さえ用に箸を、火ばさみはそれで挟ん
で捕まえよう、との思惑です。で娘に箸を持たせ私は火ばさみを持ってそっと電話
代を横に移しながら探索です。
そしたら畳の隅に動かずいました!。こりゃ箸ではまずいと思い見渡したら孫
の手を見つけました。孫の手ならばハガジを押さえやすい、と思ったのでした。
案の定うまく押さえて片方の手で火ばさみで挟み込むのですが暴れているので挟
んでいるのか押さえているのかよく分かりません。
で、娘に「ビニール袋を持ってこい」といって何とか挟んでビニール袋に入れ
ようとしたらビニールもくしゃくしゃで、ハガジはクニャクニャと暴れるのでう
まく入れられません。で手を出して袋に入れようとしたらハガジは反転し、私の右
手にかみついたのです。「痛!」と思った瞬間振り払いました。
孫が「仏壇の方に飛んだよ!」と。再び探して見つけたところが紙袋の中です。
「ビニー袋ではだめだ。海苔の佃煮の入っていた瓶があったな。それを持ってき
て!」瓶の中に椿油を入れ、再び孫の手と火ばさみを使って捕まえてその瓶の中
に何とか入れました。
かまれた右手は、ジカジカと痛み始めましたが、最初まむしの焼酎をつけてみま
した。何とか痛みが治まるようでしたが。連れ合いが「そんなものでは効かない
よ!ハガジの油の方がいいよ」というので、ガーゼにハガジの油をしみこませ油紙
で覆って包帯で巻き、手当しました。
今朝はハガジ油の効果かすっかり痛みも取れました。以前、捕まえたハガジをゴ
マ油で漬け込んであったのです。ハガジ油は傷に、まむし焼酎は打ち身打撲に効
果ありです。これで二つ目のハガジ油ができます。とんだ事件?でした。
by高柳功
コメントをお書きください