(産地の声)vol.1236-1 <いそがし、いそがし> 2016.4.6
予定していた種まきの日が大雨で、中止して昨日の5日に種まきしました。ハウスの中といえども床土や人の出入りは困ります。それほど大きな設備ではないのでわがままがきかないのです。
今年の田んぼはどういうわけか乾きが良くありません。田んぼのあちこちに水溜まりがあり仕事が予定通り進まないのです。平地の田んぼは、大きな区画で形も良く、しかも水はけも良いところです。
私たちの所は、谷津田と呼ばれる田んぼで、山間の中に入り込むような地形です。山間からしみ出る水が年中じくじくとしみ出し、ほっておいたらトラクターが深みにはまっていくのです。で、今年も何カ所か排水をよくするため溝を深く掘りました。
いったんは乾かないと田んぼの底が出来ません。底なしですとどんどんはまってしまうのです。排水をよくし乾かして耕耘すると底が出来ます。いずれは水を入れ代掻きをするのですが、その際に底があれば次の田植えも安心できます。
今日は、田んぼに肥料をまきました。魚粉や油かすなどの配合した有機肥料です。注意していたのですが、乾かない田んぼで2度深みにはまってしまいました。しかたないので、もう一台のトラクターを持ってきてワイヤーをかけ、引きあげる羽目になりました。
野菜もそうですが、稲の種まきも蒔いたらもう待ったは聞きません。人間の都合ではなく、苗の都合に合わせて否応なく田や畑の準備をしなければならないのです。私の場合は、田んぼで種まきから30日以内には、耕耘、代掻きを終えなければならないのです。
私の担当田んぼは40枚です。機械仕事のほかに、草刈りや排水、給水対策を怠ることは出来ません。一枚一枚水漏れのない田んぼにするのです。
そんな中、畑の準備が平行して進みます。育苗ハウスの中は、トマトやナス、キュウリやカボチャなどが育っています。あれやこれやの仕事があり、気持ちまで忙しくなっています。
夕方、刈り払い機が調子悪いことに気づき、急遽JA農機センタへ持って行き、トラクターの燃料である軽油がなくなってきていることに気づき慌てて軽油の手配をしました。そして国道を走ってたら、小学校の桜が満開です。
きれいな花の下をゆっくり通り、忙しさを忘れる美しさでした。
おかげさま農場・高柳功
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