人生、計画通りとはいかない

(産地の声)vol.1243   <人生、計画通りとはいかない>  2016.5.25 

 最後の田植えが終わりほっとした野もつかの間で、2回目のキュウリの植え付け、モロヘイヤの植え付けが続き休まる暇もありません。

 

 植え付けが終わって隣のミニトマトのハウスを見たらこれがあばれていて、手入れをしないとごちゃごちゃになってしまいそうな生育ぶりです。

 マカオからホームスティーをしている娘さんと二人で暴れたトマトをひもに巻き付けてあちこち向いていたトマトの木を真っ直ぐ上を向くように整枝に取りかかりました。

 トマトは側枝(脇芽とも言います)がでます。一節に一枝が必ず出てくるのです。それもほっておいたらどんどん成長しゴチャゴチャになってしまいます。で、側枝を掻いて主枝だけを伸ばすようにするのです。そうすることによって順番に花が咲き、実をつけるようになります。

 田植えから始まって野菜の植え付けが終わるまでが一区切りです。これで大体になってきましたが、育苗中の小物が残っています、連れ合いが蒔いてしまったスイカや瓜、そしてアイスプラントなどが育苗ハウスに残っていますのでまだまだ続きます。

 そんな時に畑を見たら、なんと小麦が色づき始めました。菜種も同じように生育しますので、今年は早めに刈り取りをしなければならないようです。菜の花プロジェクトの仲間が「今年は早くなりそうですね」「いつやりますか?」と。休む暇もないようです。

 そんな最中、父の容体が思わしくなく、急遽診療所へ行くことになりました。重度のアルツハイマーのようです。自分では歩けなくなり介添えをしないと動けないほどになってしまったのです。

 連れ合いが脊髄を悪くして今は休業休養状態なのに今度は父です。人生は何があるか分かりません。人間の死亡率は100%と何かの雑誌に書いてありましたが、真理です。誰であろうが生まれて老いて病気になって死を迎えます。

 どんな人間も順番ですから、老いた家族を看取ることが努めです。父は4月までは自分のことは自分で出来ていたのですが、急に足腰が弱り介添えなしでは動けずお医者さんから「介護保険の申請をしてデイサービスしてもらったら」と言われ早速市役所に電話しました。出来るだけのことはしたいと思うのですが、仕事と家族、共に生きているものですから迷いながらも今大事なことをやるしかありません。                      byおかげさま農場・高柳功