(産地の声)vol.1245 <梅雨入りしました> 2016.6.9
おかげさま農場の片岡です。関東も梅雨入りしたそうですね。私だけかもしれませんが
梅雨というと6月下旬のイメージがあります。そう思って調べてみたところ、今年の梅雨
入りは例年通りですが、ザーザーと梅雨らしい雨が降るのは4週目ぐらいからだそうです。
「なるほど、定義から言うと梅雨は1ヶ月ぐらいだけど、ザーザー降るのは下旬という
感覚は間違っていなかったんだな」と納得しました。
そんな梅雨入りの時期に行う毎年の恒例行事は梅採りです。いつも梅を頂いている方の
梅林は例年に無い不作で、いつもは落ちている梅だけでも結構な量を拾えるのですが
今年は高い所にある青梅をバシバシ叩きながら落としました。連れて行った子ども達も
木に登り、棒でバシバシ叩き落としたり、拾ってくれて「子どもも戦力だな~」と
有り難く思いました。大体10kgぐらいは採れたと思うのですが、我が家は1年で20kg
ぐらいの梅干しを食べるので、残りは知り合いの梅農家から買って調達しました。青梅
なのでしばらく放置していると、だんだんあの梅のかぐわしい香りが漂ってきて、何とも
幸せな気分になれます。梅も桃も同じ仲間ですから、熟してくるとあの香りがするのは
当然と言えば当然ですよね。そして塩分20%できちんと漬けました。これでまた1年間
梅干しにお世話になることが出来ます。「梅はその日の難逃れ」という言葉がある通り
とても良いものとして親しまれて来ました。買ってあるものではなく、自分できちんと
漬けたものであれば、なお格別ですよね。
またこれからの作業としてはらっきょうがあります。らっきょうの作業で一番面倒
なのが薄皮剥き。あの小さな実の薄皮を剥くのがとても面倒くさいのです。そして
一般的には「らっきょう漬けの液」を使う人が多いのですが、本来は塩や塩水で漬け物
状態にしてしばらく乳酸発酵させます。そうするととても栄養価が高くなり独特の風味
も増すのですが、まあ臭いこと!梅とは違ってあの臭いが漂うので家族にはあまり評判は
良くありません。しかし、それが本来のらっきょうですので、今年も頑張って乳酸発酵
させたいと思います。
その他、妻は青梅のカリカリ漬けや梅ジュースやら梅仕事ばかりしています。梅雨と
いうとジメジメしてあまり好まれませんが、「梅の雨」と名付けた先人の感覚は凄いな~
と思います。日本ほど四季がはっきりしている国は無いと言いますが、季節に合わ
せて実る農作物、それに合わせた仕事、そして言葉を紡いで来たことを思うと、どんな
季節も楽しめる国民なのでしょうね。それが生活文化というものなのでしょうね。
おかげさま農場・片岡弘充
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