商談会に参加して

(産地の声)vol.1263     <商談会に参加して>     2016.10.19

 今日は久々の出張でした。県内の信用金庫が主催する食の商談会です。県内の生産者や加工食品などのメーカーと商店やスーパーなどの連携をして県内同士でのつながり、発展を願う、と言う催しでした。

 

 

 当農場からは私含め4名で参加しました。これまで当農場は、有機農業運動というか、生産者と消費者を結ぶという形を念頭に置いてきたところがあります。

 営業活動という発想はなかったのですが、信用金庫の担当者が熱心で地元の活性化をお手伝いしたい、と言うので参加になったのです。

 当方のやっていること、野菜のこだわりや販売などの紹介、一方参加相手方の求めている内容などをお互いにみて、双方が会ってみよう!となるとお見合いが成立?する商談会です。

 こうしたことは慣れていないので興味津々という思いで参加したのですが、案外面白かった、というか勉強になりました。今回は、新規就農した青年も連れて行ったのですが、「日頃の畑の世界からすると別世界ですね!」と。

 5社と面談しブースの来てくれた7.8社の皆さんと名刺交換したりして和やかな会でした。

 一方野菜やおせんべいや干し芋のブースは私たちと同じ生産者です。人参ジュースや自前のおせんべいなどを持っていって、お返しに干し芋をいただいたりして良い交流の場ともなりました。

 商談会では、この秋の悪天候で野菜の値段が高騰して困っていることがいつも話題にないました。「高騰しすぎて扱えない」と言うことをいってましたが、「そうは言っても生産者の方からするともっと大変です。畑が全滅するとゼロになってしまうのです」などと理解を求めたのですが、、、、。

 仮に倍の値段になっても作ったものが2割とか3割しか売れないとすれば農家としてはもっと損害がひどいことになってしまうのです。などなど商談以前のことが話題の中心になったりしました。

 農の世界は建物の中のことでなく、地球大自然に依拠して(天候に左右されて)の生業なので人間の都合だけで成果を得られないところが難しい所です。

 そんなところが後継者のなり手のないところかも知れません。

「食は命」を標榜して来ましたが、単なる商品としての理解ではなく命の糧である農産物を理解する人に会うとホッとします。楽しく勉強になった商談会でした。

                                      おかげさま農場・高柳功