(産地の声)vol.1272 <何でも使いよう> 2016.12.22
おかげさま農場の片岡です。高柳場長は、今日は海外から来るウーファーという農業ボランティ
アを迎えに朝から行っているため、代筆しています。
ということで、最近のことですが、フェミレスで仕事をしていたのですが、目の前の席に女の子を
連れたお母さんが入ってきました。なんだか疲れ気味で、注文を終えるとスマフォを始めました。
その間、年中さんぐらいのその女の子はず~っと黙っていました。料理が来てもお母さん
はひたすらスマフォ。そのお母さんはピザを食べ終え、ようやくスマフォを閉じてパスタ
を食べ始めました。すると、その女の子は笑顔で「ねぇねぇ」とお母さんに話しかけ始め
ました。
その姿を見て「あぁ、この子供はお母さんがスマフォをしている時は、話しかけては
いけないよう、習慣づけられてしまっているだな」と、ちょっとショックを受けました。
しかも、子供が話しかけても疲れた顔で、あまり反応せずにパスタを黙々と食べていました。
しばらくすると旦那さんが現れました。女の子は「パパ~!」と、とっても嬉しそうに
話だし、そのパパさんも笑顔で話を聞いていました。ところが、5分も経たない内にその
パパさんもスマフォを始め、夫婦間での会話も無く、子供はお母さんの膝の上で横になり
ずっとつまらなそうな顔で沈黙していました。
その姿を見て、何とも悲しいというか切ないというか、そんな気持ちになりました。
この日はたまたま夫婦喧嘩をしたのかもしれませんし、何かあったのかもしれませんが
スマフォって一体何なんだろう?と思ってしまいました。
若い夫婦に限らず、例えばご年配の夫婦でもスマフォをひたすらしている姿を見かけた
ことがあります。「こんな年代の人も、スマフォばかりして会話が無いんだ」とびっくり
したのですが、コミュニケーションを取る道具のせいで、目の前にいる人とコミュニケー
ションをしなくなる、というのは本末転倒というか、何とも言えない気持ちになります。
うちの妻はスマフォでは無くガラケーですが、1時間ぐらい、ひたすらメールをしてい
る時もあります。女性は昔から電話やメールが長かったと思いますが、今は老若男女問わ
ず、スマフォで何かをしています。ラインをしたりゲームをしたりSNSをしたり色々して
いるのでしょうが、たまに電車に乗ると9割以上の人がスマフォを見ている光景に、異様
なものを感じるのは私だけでしょうか?
ゲームや携帯を子供がやっているのを大人が叱るのが当たり前だった時代は昔のこと。
食べ物の事もそうですが、公での振る舞いや、ちゃんと人の目を見て話す、など本来は
当たり前のことを指摘し、ダメなものはダメ、と言うべき大人が、子供や若者と同じ振る
舞いをしていたら、お手本がいないのだから、子供達もそう育つのは仕方ないのかもしれ
ませんね。
おかげさま農場・片岡弘充
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