(産地の声)vol.1282 <種まき> 2017.3.15
今日は種モミの浸種をしました。種まきの予定は3月27日です。例年よりは早い段取りです。これまでは、昔ながらのペースで村の皆さんより遅く田植えをしていたのですが、今年は地域に合わせて早めの計画です。
理由は2つ。昨年の経験で9月の天候が悪く稲刈りが進まず10月までかかってしまったので、今年は台風前の天気の良い時に刈り始めたいと思ったこと。それに、植え付けが2週間位遅れていたので、用水の必要とする時期が合わず難儀していたことです。
そんなことで、今年は田植えを地域に合わせるようにしようと考えています。種籾を袋からだしタンクに水を入れたところ、酒米の種を頼んでいたことを思い出し急遽茨城の有機農家の所へ。なんとか1回目の浸種作業を終えました。
種まきを終えると育苗、植え付けが待っています。間に合うように仕事を進めなければなりませんので、気持ちが焦ります。今日のように雨が降ったりすると仕事によってはできません。天気を見て予定通り進めることが肝要なのです。
畑の方は、人参の種まき、ジャガ芋の植え付けも終わり、当地のサツマイモの育苗が真っ最中で、畑の準備が始まります。
3月に入って、福祉施設の若者が来るようになりました。引きこもりがちな子供達ですが自然の中での農体験が良いようです。「何でもいいですから」というのでできることを始めているのですが、広い畑の中では全く普通の人と変わりません。元気もあるし普通の会話もできます。
自分を語り、順次働けるようになればパートでもアルバイトでもやるように導き、自立できるようにサポートするNPO法人の意向に添えれば、と思って協力しています。
彼らに感想を聞けば、「部屋にこもっているよりはずっといい」「気持ちいいよ!」と返ってきます。たぶん自然の中だからこそだと思います。
自然の中にいると癒やされます。損得抜きの環境です。自然は、人間のように損得で生きていません。太陽が出れば光合成をしてエネルギーを蓄え、黙々と自分の努めを果たしているかのようです。
その自然の恵みで人間の命があることを感ずるのではないでしょうか。
おかげさま農場・高柳功
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