食と命の教室で

(産地の声)vol.1283     <食と命の教室で>      2017.3.22

 20日は「食と命の教室」2回目でした。今年は参加希望者が多く,用意した部屋いっぱいです。大学生の息子が自然の生活と食に興味を持ち始めたので先に親が先に体験したい。 

 

 オーガニックの食べ物を食べていると体調も良くなり当農場の玄米を食べている。土の世界のこと、ぜひ知りたい。

 子供が生まれてからマクロビオティック、あなたと健康の講座に参加し学んだ。畑を持っているいるが親の代はタンポポさえ生やさない。(除草剤のせい?)自分でいつかきちんと作ってみたい。

 大学生-大学では有機栽培や園芸も学んでいるが、もっと有機栽培について学び様々な方とも話したい。有機JASの畑もあり、美味しさが全然違うと実感している。「食育」も学びたく、食用油に自給も学びたい。

 などなど皆さん意欲満々です。お味噌作りや納豆作りなど発酵食品を自ら作れるようになりたい人など多彩な顔ぶれです。

 当日は,まず土のできるまでなどの座学をして、堆肥置き場で実際の堆肥見学をして実際の堆肥=馬糞の発酵した堆肥に触れてもらって,土の映像などを見てもらいました。土の中は微生物の宝庫ですが見えません。たった1gの中に微生物が1億もいると言う現象は顕微鏡の世界です。

 数年前手に入れた土の中の微生物の活動を映像にしたDVDを観てもらったのです。皆さん、映像を見てよかった。普通では見えない世界を見たことと、その内容が良く理解できたとのこと、地上の生き物は実は土と有機物と微生物に生かされている姿が想像できるようになったと思います。

 県内から半分東京や茨城県、神奈川県,埼玉県など遠くからの参加者もあって、来るだけでも大変なのに、夕方近くまで熱心な皆さんでした。

 私たち人間は大地自然に生かされていること、自然は人間の都合であるわけではないこと、であればこそ多様性の命全てが大切なのだ、ということをぜひ伝えたいと始めた教室ですが,思いの外関心を持つ人が多くびっくりしています。

 昨今の世相は、ビジネス、経済成長だの,生き残りをかけてなどと言う言葉に惑わされているように思います。人間同士が競争に明け暮れるのではなく、共に生きようとする想いが欠けているようです。大地にしっかりと足をつけて生きたい,と思うのです。

                    おかげさま農場・高柳功