気が休まらない

(産地の声)vol.1287     <気が休まらない>     2017.4.12

 今日は3回目のモミの種まきでした。ムラの田んぼは代掻きが始まりました。早い人は植え始めたようです。我が家の苗は最初に撒いたのがようやく出そろいかけたところです。

 

 

 それも納得のいく育ちでなく、でこぼこの成長です。有機の床土がいいと始めたのですが、それがワザしてどうも種まきが思ったようにいきません。いくら有機資材だとしても成長が順調でなければ、困ります。

 床土を入れ水をかける流れの種まき機なのですが、床土の上を水が泳いでしまうのです。そのまま種まきするとモミが浮いてしまい(床土に水がしみないので)不安定な種まきとなってしまうのです。

 しようがないから水をかけるのはやめてそのまま種まきです。ですが並べ終えたらジョウロでかけることになります。今年は機械を買い換えたのですが甥っ子曰く「何のための機械だよ!」「床土のせいだよね」「そうだな」などと不満たらたらで種まきを終えました。

 一方、育苗ハウスでは、トマト、ナス、カボチャがどんどん育っています。頼んでおいたキュウリ苗も届き、田んぼ仕事の合間に植え付けました。移植の終えたトマトもどんどん育ち、葉が混み合ってきています。

 そろそろずらしをしなければなりません。ずらしと言うのは一鉢一鉢にトマトを植えるのですが最初は隙間無く並べていましたが、茂ってくると葉が混み合いお互いが干渉し合って徒長苗になってしまいます。そこで空間を取るために広げる仕事です。

 そうしたら新規就農のI君が「ジャガ芋のマルチを切って芽出ししないといけないですよね」と。今日は、施設の皆さんの応援があったので、種まきの午後にジャガ芋畑に行って芽出ししに行きました。思ったより芽が育ってマルチングを持ち上げています。田んぼと畑が同時進行で気が休まりません。

 そして、今年はまた田んぼが増えました。断るようにしているのですが、「頼む人がいない!なんとかやってください」と頼まれると断れなくなって増えてしまったのです。

 田んぼや畑のの広がる日本の地方の風景がいつまで続くのか、地方に住む者にとってとても心配になる社会情勢です。経済成長とは何なのか、お金さえあればいいのか、何か違うような気がしてなりません。

                        おかげさま農場・高柳功