(産地の声)vol.1291 <地球にアースされる> 2017.5.11
おかげさま農場の片岡です。高柳場長が田植えで忙しいので久々に登場です。
私は高柳場長と大人向けの「食と命の教室」をやらせて頂いていますが、他にも稲作農
家さんと一緒に子供連れのご家族向けの田んぼと畑の教室もやっています。この前の週末
の2日間、成田市内はもとより東京、神奈川、埼玉など近隣から沢山の親子が来てくれまし
た。ほとんどの人が田んぼは初めてで、誰もが「初めてなので上手く出来るかドキドキで
す」と言うのですが、子供も含め最初から上手に出来るとは思っておらず、むしろ田んぼ
をきちんとやるというよりは、日常から解放されて泥んこになって遊んでもらって、田ん
ぼのこと、自然の事、農村のこと、農家のことなどを身近なことと思ってもらえるきっか
けになればいいな、という思いで開催しています。
ということで、みんな最初は素足で恐る恐る足を踏み入れます。泣き出す子、最初から
田植えはそっちのけで田んぼの中をキャッキャと喜びながら走り回る子、子供以上に黙々
と田植えをし「何も考えずにこんなに集中出来るのって、気持ち良いですね」という親御
さんなど、色々な親しむ姿が見られます。
でも、日本人の長年の培った経験が遺伝子まで残っているのでしょうか、ほとんどの方
が最終的には田んぼを「気持ち良い」という状態になるんですね。子供で言えば、頭から
爪の先までどろんこになっても怒られないという機会なので、本当に嬉しそうにどろんこ
になっています。いつもは「もう、こんなに服を汚してきて!」と叱られるのが、田んぼ
だと「ほら、もっと入りなさいよ」と逆にどろんこになることを親が勧めるわけですから
子供にとっては楽しくて仕方が無いんでしょうね。また、親御さんの中には子供はそっち
のけで、黙々と田んぼに集中している方が多いです。「最初はニュルっとした泥の感触が
気持ち悪かったのですが、慣れてくると気持ち良いですね~。なんだか体中の悪いものが
地球にアースされて出て行っているような感じです」という方もいます。
都会の人は「農村の人はいいな~」と思うでしょうが、実はそうではないんです。今や
田んぼは機械でやるもの。また田んぼを守っている人の半分は牛さんなどの飼料米を作付
けしている農業法人で、残りの半分近くが普段は会社員の兼業農家。専業農家は各地区で
たった1世帯なんて言うのが普通です。だから、農村に住んでいる人でも、奥さんや子供は
田んぼに入った事が無い、なんてのは当たり前。むしろ目の前にいつも田んぼがあるから
都会の人より関心を持たないのが普通なんですね。
しかし、そんな田んぼを体験したい、という人たちが確実に増えてきている気がします。
農家の引退が既に始まっていますが、農村や農家に関心を持つ人が1人でも増えてくれたら
いいな~と思っています。
おかげさま農場・片岡弘充
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あらき ひでこ (木曜日, 25 5月 2017 10:46)
5/25の産地の声のアブラムシについて
ドクダミ汁がアブラムシに効果があるそうです。
作り方
ドクダミを一つかみ分、根ごと抜く。鍋に4L位のお湯を沸かしたところにドクダミを入れて火を止め、冷ます。
使い方
冷めた煮汁を50倍位に薄めて霧吹きでアブラムシがつきやすい葉にスプレーする。