泰平の世の中に

(産地の声)vol.1326      <泰平の世の中に>    2018.1.10

 暦では4日が小寒で、19日が大寒の日です。その通りなのか寒さ厳しい日が続いています。加えて風が強いのが身に応えます。西日本では寒波が襲い、九州の方まで雪が降っているようです。

 

 日本だけでなく世界中が大変なことになっているようです。アメリカ北東部では大寒波で凍死した人も出ているという。オーストラリアでは反対に、40度の高温で自然発火した山火事が50カ所もあっていまだ火が消えない。そんな話をしていたら、カリフォルニアでは記録的な豪雨にあい、家屋倒壊や行方不明者も出ている。夏の山火事の大火事のせいで山の木がなくなり、もろくなった土壌の上に大雨で被害が広がった、という話が加わりました。

 地球温暖化、異常気象があちこちで起きていると言うことでしょうか。BSスペシャルによれば気象庁の予報がはずれ、今の体制では予測不能な気象状況が発生している、と言われています。

 当農場も、昨年の秋からほうれん草の全滅騒ぎや、予想と大きく離れた人参の生育不足、長雨の影響でサツマイモなどの傷みがでているなど、通年では考えられない状況です。市場では葉物野菜が高騰しっぱなしだそうですが、生産地ではもっと悲惨です。

 今日、東京から新規就農の石橋君が来て「何でも大阪の方ではキャベツ1個が千円もしている!なんて聞きましたよ」という。余りバカ高いのもどうかと思いますが、生産者も消費者ももう少し、異常気象について考えるときではないかと思うのですが、、、。

 異常気象の原因は、CO2だと言われますが別な表現をすれば過大に使われるエネルギーです。地球の大循環を狂わしている元は人間の活動でしょう。便利なものを求め、早さを求め、経済成長を求めた結果が今の現状だとすれば、これからの私達の生き様=ふるまいを改めるしかない、と思うのですが。でないと次の世代や次の次の世代にそのツケを回すことになります。

 少しづつですが、人参の種まきが始まっています。寒が過ぎたら植え付け、種まきの準備が始まります。我が家でも来月には、トマトやナスの種まきですから、種の準備やら播種床の準備をしなければなりません。

 天下泰平、五穀豊穣を祈り、お祭りも行われます。人間も自然界の一員。荒ぶる神が暴れないよう祈るばかりです。

                       おかげさま農場・高柳功