(産地の声)vol.1343 2018.5.9
10日頃までには田植えを終わらせようと考えていたのですが、田植え機が故障し頓挫。その上今日も雨模様で出来ませんでした。
代掻きも終わり準備は整っているのですが、紙マルチ使用なので雨が降ったら紙が濡れてしまい上手く植えられないのです。
それにしても今日は寒い日でした。暦の上ではもう立夏が過ぎ夏になるはずなのに、です。気温は15度と半袖からジャンパーを着なければいられないほどの寒さです。娘達は「フル装備で冬装束ですよ!」と着込んでいました。
TVでは連休中の混雑が報道されていましたが、昔読んだお坊さんの本に、「明治になって西洋歴となり日曜が休日とされていますが、本来、日曜日とは神に仕えるための日です。仕事をしてはいけない日で、休日は精神の安息日、信仰の日であってレジャーの日ではない。大型連休の混雑する観光地に出かけ疲れ切って帰るのは休んだとは言えない」とありました。
みんなで混雑を求めるのではなく、順番にほどほどに観光すればいいのに、と思うのですがどうなのでしょう。お茶の時間にそんな話をしたら、娘達が「お父さん、そんなこと言ったって休日が同じなのだからしょうがないでしょ!」と言う。
空港が大混雑だとか、高速道路渋滞が何10キロも続くなどというのを見ると「みんなが同じ事をしたがるのは日本人の特性なのかなあ」「そんなことはないですよ。暦がそうなっているのだから仕方ないですよ!」と再び娘達からたしなめられました。若者にはかないません。
田んぼの合間を縫ってナスの植え付け、トマトやキュウリの誘引、整枝作業を進め、気がついたらキュウリが獲れるほどになっています。今年は接ぎ木をせずに実生です。市販のキュウリは99%がブルームレスと呼ばれる栽培になっていますが、これはカボチャの台木に接ぎ木をすることによってそうなります。
スイカなどもかんぴょうに接ぎ木しますが、スイカ農家に聞いたら、接ぎ木をしない方が美味しい、と教えられたので今年は実生で種蒔きしました。接ぎ木は病気や生育を良くするのですが美味しさは実生にはかなわないというのです。
手伝いに来た青年が初物のキュウリを美味しい美味しいと言って食べてもらえましたから、まあいいかと思っています。私は案外味音痴で違いが良くわからないところがあるので、みんなに食べてもらって判定するようにしています。
今月中にはピーマンやトマトも出始めるでしょう。天候が持ち直せば、ですが。 おかげさま農場・高柳功