(産地の声)vol.1359 2018.8.29
当地の田んぼは半分くらい刈り取りが終わりつつあります。我が家もようやく稲刈りを始め、酒米の刈り取りをしました。今日初めての籾すりをしましたが余り獲れません。
近隣から聞こえてくる話では、「今年は今までにない不作だ」という声です。猛暑という余りにも暑い気候が影響しているように思えます。野良はおそらく40度を超えるでしょう。
稲が穂を出し、受粉してから登熟というデンプンを蓄える時期になるのですが、7月下旬に穂を出して、ずっと猛暑続きです。夜間も30度を超す気温でしたから、おそらく消耗が激しく蓄えが減少してしまっているのでしょう。
夜温だけでも20度台の気温になれば蓄積も進んだかも知れません。人間も夜温が高く汗をかきながら寝ているようでは、稲だってたまったものではない、と嘆いているようにも思えます。
各地の洪水被害などをおもうと、まだ当地は収穫できただけ良いのかも知れません。
畑の方も干ばつ気味で一雨欲しいところです。灌水施設のある畑はいいのですが、大部分の畑は雨待ちです。大根や白菜などの種蒔きもこれでは出来ません。植え付けのキャベツやブロッコリーなども植え付けしてもたちまち干上がってしまうので枯れ上がってしまいます。
育苗したものの、植え付け出来ず困っています。これでまた秋野菜が不足し野菜の高騰があるやも知れません。9月に入るとほうれん草や小松菜なども種蒔きになるのですが、今の天候だと怪しい。
それでいて昨年のように、今度は雨続きになったら大変です。仲間内では「これだけ雨が降らないといつかきっとこのぶり返しは来る」という人もいます。十分考えられます。
昨年の年末年始の野菜の高騰が思い出されます。地球温暖化という人もいれば、いや地球は氷河期に入っているという説を言う人もいます。
どちらにしても現在のこの猛暑=記録を塗り替えるばかりの天候は、これまでの人間の行為のリスクが原因の一端をになっているとしか思えません。
人間の生存基盤がどこにあるのか、少し考えて見る必要がありそうです。
おかげさま農場・高柳功