有機農業の魅力は農家の生き方

(産地の声)vol.1378                    2019.1.17

 明けましておめでとうございます。おかげさま農場の片岡です。先週は高柳場長の挨拶でし

たが、今週は私です。今、場長夫妻は伊豆に旅行に行ってます。農家というのは年を通して仕

事があるため、ゴールデンウィークやシルバーウィークはもちろん、土・日の休みなどもあり

ません。その季節にあった農作業があるため、ちょっとした休みが取れるのは今の時期だけな

のです。ということで、今の時期にだけ旅行に行く農家も多いのですよ。

 

 

 さて、今年は平成最後の年です。昭和から平成に変わった時は、私はまだ中学生でしたので

あまり時代の変化などを意識はしていませんでした。

 しかし、社会人になった後、「昭和生まれ」と「平成生まれ」という違いを良く聞くように

なりました。ところが今年、新たな時代に入ると、「昭和ってスマフォ無しでどうやって暮ら

していたの?」と聞かれるように、「平成って、どんな時代だったの?」と聞かれるようにな

るのでしょうね。

 テレビで平成の総まとめのような特集が結構ありますが、みなさんにとってはどのような年

でしたか?

 私の場合は中高大、そして東京で働き、疲れ果てて戻ってきて、農業体験教室などをやるよ

うになり、今に至ります。振り返れば、レールに乗って生きていたことを止め、レールから脱

線して自分の道を歩み始めた、そんな時代だった気がします。

 高柳場長とやっている「食と命の教室」も、今年で7年目となります。昔、私が会社優先の

生活をしていた頃と同じような状況な人が沢山来てくれましたし、毎年新たな出会いの中で

今の時代に必要な事を学ばせて頂いています。

 今年も2月からスタートしますが、一言に無理矢理まとめてしまうのであれば、「生き方」

を学ぶ教室なんだろうな~と思っています。

 確かに、有機農業という事が何故世界で広まったのか?自然環境を破壊し続けている人間の

営みに対して、なるべく自然に沿って生きて行こうとする農業、という事もありますが、そう

いったことを本気で思い、実際に化学農薬や化学肥料を使うのを止め、周りからは変人扱いさ

れながらも、30年以上やって来た高柳場長を始めとした有機農業をやってきた方々の生きる姿

勢、生き方そのものが、今の自分の生き方に確信が持てない人達にとって、響くのだろうな~

と思います。

 もちろん、糀作りや稲ワラ納豆作りなど、楽しい手作業もありますが、一番は、大地に根ざ

し、ご先祖様の事や子孫の事を思いながら生きている「昔の日本人の生き方」をまだ実践して

いる高柳場長の生活そのものに触れることが、深い学びになっているんだろうな、と思います。

 おかげさま農場の取引先も、結局はそういった「人柄」や「生き方」に感銘を覚えて、お取

引きして下さっていると思います。

 というように長々と書いてしまいましたが、今年もおかげさま農場のお野菜、そして皆様と

のご縁が続く事を願っております。本年もどうぞ宜しくお願い致します。