(産地の声)vol.1400 2019.6.19
この地域の田んぼの稲は、もう分けつがいっぱいになり始め、中干しと呼ばれる水を切る季節に入っています。数本植えられた稲は、3枚目4枚目と葉を出すごとに芽を出して茎が増えていきます。それを分けつと呼びますが、1株20本くらいで十分なのですが、そのまま水も豊富ですと切りが無く分けつを続けます。
あまり分けつしすぎると茎が細くなり、弱くなって倒伏してしまったりします。そこで水を切ってこれまでだよ!と言うことで中干しと呼ぶ水切り作戦に入るわけです。干すことによって地盤を固め機械が入れるようにする意味もあるのですが、いずれにしても中干しの季節まで成長したとも言えます。
我が家の稲はというと、皆さんより遅く植えていますので、分けつもまだ十分ではありません。みんなの田は干し始めているけど、我が田は水が欲しいのです。と言うことで毎日水回りが欠かせません。
一方、田んぼの畦草も生長し、畝刈に追われています。50枚の田んぼで一枚の田んぼの畦はひとまわり約160mありますので、総延長は50倍の約8千メートルある事になります。そうした畦を刈るのですから、機械に頼っています。
その畝刈機をちょっとした不手際から水路に落としてしまいました。エンジンがかかったままドボンと落としてしまったものですから、エンジンがストップしてしまい、使えなくしてしまったのです。機械センターに電話して対策を聞いたら「ともかく水が入ればかからない。水を抜いて乾くのを待ってかけ直すしかない」と。機械を逆さにして水を抜いたりしてみたのですが、いまだに始動できないでいます。
パートの娘さんに「お父さん!今年は水難の年ですね。」と言われてしまいました。「水道ポンプのタンク破裂から始まって、汲み上げポンプも故障、買い換えをしたり、共同のポンプも部品交換したりしたでしょ!」
水難の年ですが、今日はようやく菜種の脱穀が終わりました。雨降り前に終わりにしないとまた日が延びてしまいます。昨年は散々の作柄でしたが、今年は昨年の倍くらいは穫れそうです。油の自給もなんとかなりそうです。
キュウリから始まって、ミニトマトも色付き始め、なすも実がなってきました。麦も色づいて刈り取りたいところですが、手が回りません。そんなときに麦コンバインがバッテリーの不調で動かず、やりようのない事ばかり起こる日々です。 おかげさま農場・高柳功