何とか生きています

(産地の声)vol.1413                      2019.9.25

 台風15号から2週間を過ぎましたが、日常は帰ってきたものの現状は復元がまだまだの状態です。とりあえずハウス一棟は何と片付けましたが、機械置き場の小屋の屋根修理が途中までなのです。

 

 ボランティアの方が何人も来てくれているので大豆畑の草取りや大根畑の中耕、間引き元寄せ等大いに助かっています。とりあえず少なくなっている作物を優先しています。一方で災害の片付けが後回しになっています。

 稲刈りもまだ終わりませんが、畑周りの雑草が気になりモアを一気にかけようとしたらトラクターのエンジンがかかりません。電話して機械屋さんに助言してもらうと「たぶんバッテリーがいかれてしまっている可能性が高い」という。

 次いで、かしいでしまった落花生を煎る小屋を直そうと、重機(ユンボ)を使おうとしたら、これもカチカチとは言うけれど、エンジンがかからない。で、重機屋さんに電話して聞いたら「機械の下に潜ってセルモーターをたたいてみてくれ」と言うのでやってみたらうまくいかない。

 電気不足かと思って充電器を持って充電したが、それでも動きません。で助言に従って私は機械の下に潜って、スイッチは帰宅していた大学生の孫に頼み、セルモーターを探してこつこつとたたいたらなんとエンジンがかかった!。

 重機を移動し、小屋に引っかけ板を打ち込みワイヤーで持ち上げようとしたら力不足で持ち上がりません。「こりゃだめかな」と思っていたら孫が柱を持ち上げたら、フワッと持ち上がり動かすことができました。機械の力不足を人力が加わり動かすことができたのでした。ちょっとした手助けがあるとないでは大いに違う!人力も馬鹿にしたものではない、と思ったのでした。

  そんな非日常の日々が続いているなか、宅配セットの日が近づき、事務のパートさんが「野菜が少なくなりセットができない!どうしましょう」と。こんな災害時はある物で間に合わせるしかない場合によっては同じ品目を2つ似せざるを得ないだろう、と返答しといたのですが、なんとか揃えることができました。

 20名近くの会員農家がいるのに、10品揃えられないでは情けない、と思うのです。そんなわけで、生き残った野菜達、少々出来損ないがあるやも知れないけど、暴風雨の中をよく生き抜いてきたな、とほめてやってください。野菜達の生命力に感謝です。

                                      おかげさま農場・高柳功