(産地の声)vol.1417 2019.10.23
台風19号による痛手はまだまだ回復には至らず、修復に手間取っているところですが、長野県や福島県などの惨状を見ると、私どもの被害など愚痴を言ってるレベルなのかも知れません。
とは言うものの目の前の仕事をしなければ前に進めません。片付けなどしつつ、残ったハウスで植え付けや種まきなども平行しての毎日です。
これからは通常の天気に戻るかと思われましたが、またまた台風が北上しています。天気が良くなったら種まきしようとしているのですが、中々予定通りの仕事が進みません。
私の場合、今困っているのは菜種の種まきができないことです。自前の油を食べたいと思って作っているのですが、畑の状態が過湿でいつ乾くか待っていたのですが、またまたの雨予報で予定が立たないでいます。条件の良い畑(排水の良い)ならいいのですが、予定の畑がまずいのです。
農場の方は、例年ならば大根やキャベツもそろそろ出始めていいのですが,台風で吹き飛ばされたり豪雨で陥没したりで順調ではありません。それでも、ほうれん草や小カブなどもできはじめました。なんとか出始めた野菜達が貴重です。
晴耕雨読で、50年くらい前の本を引っ張り出して読み返していますが、それによれば長寿食というのはあまり当てにならない。長寿の人に聞いて、お酒を飲んで元気だという話もあるし、肉を食べて健康という話もでたりしますが、誰にでも当てはまるわけではない、という。
でも,短命の原因は断定できる要素があるといいます。同じような気候地域を調査して分かることは、お米だけ食べる地域、お魚だけを食べる地域は短命で、同じような食事でも野菜、海藻類をよく食べる地域ははっきりと長命となっている、と言うものです。人参やカボチャ、サツマイモと言った野菜であっても多食する地域は長命なのだ、と言うのです。
近年、かっては成人病と言われた高血圧、心臓病、糖尿病など今は、低年齢化しています。・・・日本人は今のまま〔50年前の)にしていれば済む。欧米人並みに脂肪を、畜肉を食べようとしては願ってはならない。近代化の食事は欧米化することでなく、あっちは狂っているのだから絶対に真似なんかしたら損する。
・・・50年前の食生態学の先生の話ですが、妙に納得してしまう私です。
おかげさま農場・高柳功