菜花が咲き乱れています

(産地の声)vol.1437                     2020.3.25

 菜の花が咲き乱れています。家の前の我が家の家庭菜園?の小松菜や白菜、菜種の花が一斉に咲いています。東京から来たおかげさま農場の野菜を使ったカフェのお客さんが一所懸命に写真を撮っていきました。

 

 いつも食べている野菜が花を咲かせている姿は目にすることがないのでしょう。「小松菜や白菜の花など見たことがない!」と珍しがっていました。冬の代表的葉物野菜であるほうれん草、小松菜、白菜などはいわば生育途中をいただいていることになります。

 どんな野菜も種の本能で栄養生長から生殖成長へと進み花を咲かせ実を結びます。そして種の保存を続けてきたからこそ現在の人間の食になり得たのですから、ほっておけば実をつけるのは当たり前のことです。

 自然の植物はその命の循環で種を残し、季節が来れば芽を出し繁殖をくり返しています。私達農にたずさわるものにとっては雑草となって煩わしいこと限りないのですが、、、。

 ヤマザクラの花も早いものは満開に近い咲きぶりです。親戚に頼まれクヌギの木を切りに行きました。山際の畑なので日陰になる邪魔な雑木を切り倒したのです。直径30cmくらいあったのでちょっと難儀しましたが、なんとか切り倒しましたが、枝振りも半端ないのでチェンソーで裁断して片付けました。

 自然は春満開です。花の咲かない雑木も芽吹き始めています。新芽が沢山出ていたので、なんか木に申し訳ないような気がしましたが仕方ありません。

 ということで今は春分を過ぎ、季節の分かれ目。当農場にとっても端境期と呼ぶ品不足が心配される季節になります。

 今年は昨年の台風被害の影響が続き、ほうれん草などが続きそうもありません。露地栽培ですと、これからの季節の栽培は不安定で難しい季節です。薹立ちをさせず栽培するのには工夫がいります。

 お客さんも「お店では年中野菜類が同じ状態で並んでいるので分からないけれど、自然状態だと季節の変化に応じて変わるものなのですね」と感じ入っていました。

 世はコロナウイルスで騒いでいますが、自然の生き物はそんなことお構いなしに自然の動きに合わせて成長=命の営みをもくもくと続けています。

                       おかげさま農場・高柳功