寒中の野菜の状況

(産地の声)vol.1476                                     2021.1.13

 今年は今月4日が小寒。20日が大寒で暦の上では一年で最も寒いとされている季節です。気象庁によれば、いまだかってない寒波が北陸、北日本に大雪をもたらしています。当地もその寒波と思われる影響か、庭の水たまりの氷が日中も溶けずにいます。太陽が出ればまだいいのですが曇り空で野菜が生き返らずに凍り付いたままという現象がでています。

 

 さっそくというか、お客さんから大根の葉がしおれているんですが?、、、とクレーム?を戴きました。当農場は、大根も市販されるモノとは違って、葉付きで収穫出荷しています。 大根の葉っぱも食べていただきたいと考えているからです。命を丸ごと食べていただく栽培です。市販のモノは農薬散布もあり、葉を切り、なお洗っての出荷ですからちょっと違うのです。

 ここのところマイナス5~6度の低温(朝方)でした。日が昇り太陽が霜を溶かし、大根に生気が戻るまで待って収穫することになるのですが、あいにく曇り空で日中の気温が3~4度程度だと生気が戻りきらないこともあります。

 現物写真を送ってもらったのですが、多少しおれ加減です。が食べる分にはさしつかえないのではないか、と寒さの冬の野菜の現状を説明させてもらいました。

 真冬は青物野菜が不足する季節です。市場に出回る多くのものはハウス栽培が主流です。当農場は露地野菜が多いので自然の成り行きに任せるしかないときがあるのです。私たちも同じものを食べています。少しの間しのいでください。

  寒が明ければ状況は変わってきます。

 今、寒中に田んぼの耕耘をしています。刈り穂の残る株の田んぼは枯れ野といった感じですが、反転された田んぼは黒々とした肥沃な田んぼに変わります。そこに小鳥が舞い降り掘り返された中の虫やらをつついてまわります。

 セキレイが数十羽、シラサギやアオサギなども一緒になってついばんでいます。寒中に田起こしをすると虫や草の種も少なくなる、といった古老の話がありましたが、そうなればいいなあと思います。防寒対策をしっかりして田起こしをしてたのですが、耳タブが凍傷にかかったようです。平家物語の耳なし法一の話しを思い出してしまいました。

 前にも書きましたが、コロナ対策は生命力のある野菜やお米をしっかり食べ生命力、免疫力を高め体温を高めて乗り切りましょう。我が家のスローガン!です。

                     おかげさま農場・高柳功