(産地の声)vol.1507 2021.8.25
稲刈りが始まった田んぼを見回ったら、そよそよと風になびく稲穂が黄金色に輝きしばらくうっとりとしてしまいました。
稲作りは一年に一回しかできません。一生かけても4.50回しかできません。
坂村真民の詞を思い出しました。
『生も一度きり 死も一度きり
一度きりの人生だから
一年草のように 独自の花を咲かせよう』
-と言うのです。まさに稲がそうして命を精一杯生きた結果が、私達の命を生かしてくれています。また真民は、以下のような詞を残してくれています。
< あとから来る者のために> 坂村真民の詞
あとから来る者のために
田畑を耕し
種を用意しておくのだ
山を
川を
海を
きれいにしておくのだ
ああ
あとから来る者のために
苦労をし
我慢をし
みなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
みなそれぞれに自分に出来る
何かをしてゆくのだ
その詞の何分の一かは私達の心に宿りつつ生きてきたように思います。田畑が荒れ始め、豊作を喜べない世相は何なのでしょう。
おかげさま農場・高柳