(産地の声)vol.1527 2022.1.19
とても寒い日が続いています。この寒さの中で育つ野菜は美味しい!
ほうれん草が特に美味しい。私は作っていないので仲間のお裾分けをいただいているのですが。寒さの中で生きる野菜は栄養を溜め込みます。ぎゅっと栄養を詰め込まれた野菜に寒さを生き抜く生命力を感じます。
我が家のサニーレタスはハウス栽培なのは、露地栽培だととろけてなくなってしまうからです。暖房もなく温度は外気並みに下がります。でも一枚のビニールが霜を防いでくれて限界近くで生きています。毎日食べています。
どんな野菜でも生育適温というのがあって、以下でも以上でも育たない、あるいは枯れてしまう温度帯があります。ほうれん草は露地栽培で生き抜きますがレタスはビニール一枚ないと枯れてしまいます。
タマネギやニンニクなどは秋口に種蒔き植え付けをしますが、冬を越して始めて収穫ができます。そうでないとものにならないのです。野菜ではありませんが小麦などは秋に種蒔きし厳しい冬を経験しないと小麦になりません。北海道の方では春蒔きがありますが、この地では実りになりません。
私達の食べ物である穀物や野菜の性質、生理を分かっていないと収穫におぼつかないのです。食べる人もそうしたことを分かってほしいのですが、、、。
スーパーなどにいくといつでも何でもあるように思いがちですが、そう簡単なものではないのです。しかも天候に左右されます。今時のカボチャなどは地球の裏側、南側からの何千キロも彼方から運ばれてます。豚肉や牛肉は、中国と日本だけで世界の貿易量の半分近くにのぼっているようです。たまたまTVで和牛の世界での取り組みが紹介され、シェフが登場し、美味しく食べる調理など紹介されていましたが、いかがなものかと思います。
グローバル化とかグルメとかそれが進歩であるかのような状況が果たしてこれからも続くのでしょうか。地球の温暖化や異常気象それに経済破綻があったらどうなるのでしょう。石油もいくらかガソリン価格も下がるかと思いきや上昇しています。世界のコンテナ船も不足し運賃も上がっています。船や飛行機の燃料である石油の供給が間に合わなくなったらこの国の食べ物が入らないことになります。そんなことを考えてしまうのは極論なのでしょうか。とても心配になります。
私の母がよく言ってた「いつまでもあると思うな親と金」を思い出します。
おかげさま農場・高柳