(産地の声)vol.1568 一農家のつぶやき。 2022.11.2
先週に続きを書くと言ってしまったので宣言の続き。
・・・・・世界が食や農のあり方を見直す流れの中で、日本ではそれに逆行するかのように、農薬の規制緩和、遺伝子組み換え作物、ゲノム編集食品、食品添加物、種子法廃止や種苗法の改定など、消費者や生産者にとって不安になる問題が次々と起きています。
さらに日本農業は種子や肥料を海外に大きく依存し、食料自給率はおよそ38%、農業従事者は下降の一途をたどっています。そんな中、いよいよ政府も「みどりの食料システム法」を2022年7月に施行し、2050年までに有機農地を25%に拡大することを掲げました。有機農業の産地つくり推進事業の中には、学校給食での有機食材の利用も含まれています。
学校給食をオーガニックに変えてゆきたい!保護者、生産者、自治体、教育関係者、地方議員、国会議員・・・今、全国各地で多くの人たちがそれぞれの立場を越えて給食をオーガニックに変えようと動き始めています。
なぜなら、給食をオーガニックにすることは、地域の農業を変え、食糧自給率を上げ、環境を守り、私たちの躰を健やかに育み、雇用や経済までも豊に変えることのできる最善の方法だと確信しているからです。そして持続可能な社会をつくり、次世代へ伝えてゆくことこそが私たち大人から子供達へのギフトに他なりません。子供達のためによりよい未来を残したい!
より安心で安全なオーガニック給食に変えてゆくために、全国の仲間達と力を合わせていくことを誓って、ここにオーガニック給食宣言をいたします。
・・・・・以上が、オーガニック給食宣言の全文です。(2022年10月26日)
当地成田市でも市民活動の中で、学校給食をオーガニックに変えてきたというフランスの婦人を招いて勉強会をしました。やはり子供達の命を守ろうということが動機だったようです。そして法律まで制定するようになったというのです。
隣の韓国でも同じく子供の健康問題からオーガニック、無農薬栽培の食材をということが全国運動として展開され、今では全国の小中学校の給食は、親環境農産物100%だそうです。しかも無償給食へと進んでいるという。
10数年前、農林省の高官から「この国の有機農産物に対する意識は世界で最低でしょうね」という話を聞いたことを想い出すが、今はどうなんだろう。
おかげさま農場・高柳功