(産地の声)vol.1569 一農家のつぶやき。 2022.11.9
学校給食の食材の注文が来てしまった!7月に市民活動の皆さんと学校給食の話し合いがあって、10月に今ある野菜と価格など教えてほしいと問い合わせがあり、ファクスしたのだがその時は参考程度のことだと思っていた。
通常の取引であれば、野菜の大きさや規格のこと、そして搬入の方法など両者が話し合ってその内容を納得する形で始まるのが手順のはず。それが当方から見れば突然の形でファクスが入り、「どうなっているんだ?」となってしまった。
電話で突然の感じで注文が来てしまったけれど、打ち合わせもない形では対応できない、生産者もどういう形で準備したらいいのかもわからないで荷つくりもままならないので、と話したら「そうですよね」という。けれど何とかしたいという気持ちが先に立って注文したのだが、今となってはなくても困る、ということだった。
ほっておけないので担当の方に一度面会してちゃんと話をしたいと担当の方との話し合いの機会を持つことになった。話してみたらこちらの事情も理解してくれ、一方で学校給食の現状もある程度わかるようになった。
11月はオーガニックや無農薬野菜もあるけれど、地元の野菜を推進しようとする月間だった。当農場の標榜する「身土不二」である。自分の住むところのものを食べることが命に良い、という考えだ。
成田市の学校給食費は小学生がつき4780円、中学生が動5500円。食材は基本入札し決定。搬入は午前7時半迄に。成田市は、センター方式をとらず、学校単位での給食設備体制を基本にしている。
ここ半年の中で大きな変わり様を感ずる。市民活動としてもそうだし、オーガニック給食の推進の全国大会が開かれるようになった。国が農林省が、オーガニック農産物を25%にという目標を掲げるようになった。
環境問題と人間の命はリンクしている。本当は全ての人の問題でもあるのだが、せめて子供達だけでも、という願いが詰まっているようだ。何よりお母さん方の力が、願いが推進力のように感じる。10月のオーガニック食材で学校給食を!という大会でもそのスタッフは子を持つお母さん方が大半、女性の願いが大会を導いたと感じたのだった。
世界の半分は女性だ。男どもは孫悟空のように威張っていてもお釈迦様の手のひらの上で駆け回るだけなのかも知れない。
byおかげさま農場・高柳功