今年も終わりです

(産地の声)vol.1585 一農家のつぶやき。         2022.12.28

 早くも1年が終わろうとしている。

2022年を振り返ると戦争、異常気象など激動の年だったと思える。

 

 まさかと思ったのがロシアによるウクライナ侵略戦争が勃発したことは衝撃的だった。世界は小さな紛争はあっても一国と一国が戦う戦争など起こらないだろうと思っていたのに、なんたることだろうか。

 そしてまた全世界に及ぶ異常気象の多発だ。この国でも北陸から東北にかけて未曾有の、12月としては早い豪雪で大渋滞が発生し、犠牲者もでた。北米でもかってない豪雪と寒気に見舞われ、米国の6割にあたる2億人以上が警報または注意報の対象となっているという。

 今夏秋にはドイツでも大洪水で大きな犠牲者がでたが、スペインやアフリカでもそして今現在南米でも大洪水があり犠牲者がでている。

 洪水とは反対の干ばつが南米で、そしてアメリカ西部でもニュースとなっている。そしてそうしたことが引き金になって山火事が引き起こされている。地球環境の異変にどうすればいいのか、目先の利益や個人の都合などといってられない時代に突入したのかも知れない。

 一方、国は有機栽培の推進を掲げた。農地の25%を有機栽培にするという目標を掲げたことは画期的なことだと思う。私たちが無農薬栽培を始めた30~40年前は、無農薬で野菜はできっこない、と言われていたものである。

 人間活動によって、大地汚染、水質汚染、大気汚染が進み、エネルギー使用の増大によってCO2の増加へと地球環境が悪化した。その一端を担う農の世界でも汚染を食い止め、次世代へ豊かな自然を残そうということ。

 食の安全という課題もそのことによって一歩前進すると思われる。地元成田市で有志が学校給食に無農薬・有機野菜を届けようという動きも出てきた。地域の人たちが後に続く人たちのために、健康と何より命の大切さを願っての人たちとの出会いも新しい出来事だった。

 日本も世界も大きく変貌しつつあるように思える。

我がムラの産土神大須賀神社の祝詞、「天下太平」「五穀豊穣」「家内安全」そして天皇陛下がよく言われる 「安寧」の世の中になるよう願って新年を迎えたい。

                     おかげさま農場・高柳功