田植えが終わりました

(産地の声)vol.1596  一農家のつぶやき。         2023.5.24

 ようやく田植えが終わった。計画ではもう1週間早く終える予定だったのだが、だらだらと1ヶ月近く田植えをしていたことになる。

 

 遅れてしまったのは田植え機械の故障のせいである。田んぼの中でエンジンが吠えるだけで動かなくなってしまったり、抑草のための紙マルチが上手く張れなくて破れてしまい、中止になったりした。

 我が家の田つくりは、無農薬栽培なので、一切の農薬を使わない。一番の障害が雑草なのだが、そのために一般的な田植機ではなく、紙マルチを張って抑草する。紙マルチを張りながら田植えをする特殊な機械なのだ。

 田植え機が故障すると田植えができず、その時点で作業がストップする。機械屋さんを呼んで修理してもらうのだが、田植え前に点検修理を頼んでいながら故障が続くと、いい加減腹が立ってくる。

 何回目かの時に、娘が私に「思っていたことを言ってしまったよ!」「点検整備したなのになぜ故障するの?」。紙マルチをよくわからない機械屋さんが来たので、「なぜ分からないのに来たのですか?」と言ってしまった、と言う。

 「機械屋だって分からないことはあるんだよ」と言ったが、言い分は分かる。数10万円かけて点検修理かけたのに、再度どころか何回も故障しては言いたくなるのも、理がある。

 話変わって、直売所に県から通達のような文書が届いた。お米の販売について表示の方法やら、書き方についてなのだが、事細かに指示する。読んでいて疑問が出てくる。

 農家にこれだけの注文をつけていながら、食品表示についてはいい加減というか、訳の分からない表示が目立つからだ。包装の裏書きで何を書いているのか分からないことは、『国内製造』と言う表示。どういう意味なのだろう。当人にとっては国産か外国産かを知りたいのだが、そこが分からない表示なのだ。

 また、今年の4月からは、遺伝子組み換えでない、などという表示はできなくなったという。遺伝子組み換えの食品は食べたくないのだが、判断できない。何でこうなってしまうのだろう。曖昧にしてしまおうというつもりなのだろうか。釈然としない。

 県の通知は、農林水産部安全農業推進課という所からきていて、なんとなく笑える気がするのだが、どうだろう。

                                     おかげさま農場・高柳功