草刈りの日々

(産地の声)vol.1602 一農家のつぶやき。         2023.7.5

 先週も書いたが、今時は作物の生育もさることながら、雑草の成長も著しい。ここのところ毎日草退治の日々が続いている。

 ひまわりとゴマを蒔いた畑を中耕しようとしたが、先に大きめの草を手取りで取って、その後、中耕する。除草剤を使わない農法に中耕は欠かせない。

 

 管理機で畝間を耕耘する。畑一面に芽を出し始めている雑草を耕して土に埋め込んでしまおうという作戦だ。そうすると小さな草の芽は土にまぎれてしまう。

 大体1ヶ月もすると雑草が元に戻って一斉に芽を出し成長する。そのくり返しである。作物が畑を覆うようになるまでだいたい2、3回は中耕することになる。

 畑もそうだが田んぼも同じ。我が家は除草剤を使わないで紙マルチを使用しての除草対策なので田んぼの中はいいとしても畦はそうはいかない。

 当地の田んぼは1反区画となっている。1反の田んぼで畦の長さが約170メートルある。およそ50枚の田んぼの畦の総延長は、およそ8千5百メートル超となる。田んぼ回りをぐるりと歩くことになる。畝刈機ができていくらか便利になったが、機械では刈り残しができる。畝刈機の後を刈り払い機で刈ってゆく。

 畝刈だけでなく道路の法面や休耕地もあるので一回りすると一万メートルあり、ひたすら草刈り仕事となる。それでも1ヶ月で雑草は再生してしまう。畑仕事もしているのでうかうかすると刈り取ったはずなのに、雑草が元のように生え揃う。

 年に3回から4回はくり返しで畝刈が続く。感じとしては刈り取っても刈り取っても際限なく草退治が続き、お盆頃までの畝刈でようやく稲刈りを迎える。畑も同じで1ヶ月に一回は除草耕耘しないと草退治ができない。

 今日はハウス周りの草退治に取りかかった。キュウリやトマトの収穫をしながらなので中の草取りはしていたけれど、ハウスの外の雑草が繁茂してすごかった。ハウスの場合はビニールなので刈り払い機も鋼鉄の刃のやつは使えない。ちょっとでも触れればビニールが切れてしまうのだ。

 なのでヒモ状のビニールの芯を刈り払い機に取り付けて草を刈る。ビニールの芯なので少々触れてもハウスのビニールは切れない。まともに当たれば切れてしまうのだが、そこは気をつけてやる必要がある。

 無農薬栽培では、畝刈機、刈り払い機での物理的除草と、中耕除草が欠かせない。時間のとれる方は、除草の応援に来てほしい!などと思うのだが虫が良すぎるかな。                  byおかげさま農場・高柳功