(産地の声)vol.1622 一農家のつぶやき。 2023.11.22
好物の庭先の柿の木も葉が落ち始めた。ナスの木も初霜に会い、葉がしおれた。山々の木々は、落葉樹が紅葉を通り過ぎ枯れ葉となって散り始めた。
一方、これも庭先の柚の木には、緑の合間に黄色が目立ちその存在を誇示しているように見える。冬到来である。
これからは、冬野菜の出番だ。ほうれん草や小松菜、キャベツや白菜、大根などが畑の中で青々と育っている。
少しばかり、ニンニクを植えたのだが、これが何故か順調に育っている。ハウスの中は、サニーレタスの苗を育てているのだが、これは薄い紫っぽい色で、何か頼りない感じで、ハウスの外に植えたニンニクの青々とした緑が鮮やかに見え心地よい感じがする。いずれにしても冬に向かって畑の様子がガラッと変わる姿は季節の変わり目という感を強くする。
明日23日は勤労感謝の日。かって古き日本では、新嘗祭の日だった。
日本が敗戦し、GHQの方針で、神道への回帰を防ぐために変えられたと聞いている(違うかも知れないが)
度々書いているように、神社の祝詞は、天下太平、五穀豊穣とは、どこの神社でも唱える。天下太平と五穀豊穣は、誰もが命を大切にし、誰もが食べられ、平穏に暮らせることを願う。このことは人間社会にとって根本の大事なのだと思うがどうだろう?。
そういう視点から考えると、科学技術は発展し経済は豊かになったように見えるが、世界を見ると人類はむしろ退化してきたのではないか、と思える。
ウクライナのロシア侵攻やイスラエルのガザ攻撃、北朝鮮の軍事的挑発、ビルマの軍政、さらに地球全体で難民が数億人いるという現実はなんと見たらいいのだろうか。インドのガンジーが残した言葉。「平和への道はない。平和こそが道なのだ」-に得心するのだが、、、、、。
そしてこの国は防衛力を増強することが国を守るということらしいが、大自然の中で農をするものとしては違和感を持つ。戦争への道は最大の地球環境破壊だ。
日本のどこに住んでいても、もそれなりに暮らしが立つようにすることが国家の役割なのだと思うがどうだろう。天下太平と五穀豊穣は人間社会にとって時代を超えて目指すところなのではないだろうか。などと思う。
おかげさま農場・高柳功