祭りの時期

(産地の声)vol.1656 一老農のつぶやき           2024.7.17

 7月は祭りの季節だ。TVで京都でも大阪でも祇園祭が紹介されていたが、ここ成田でも隣の佐原でも先週、先々週とそれぞれ3日間、盛大に祭りが開催された。

 

 佐原の祭りは、世界遺産にも登録されたもので、八坂神社をまつる祇園祭は夏祭り。秋祭りは、諏訪神社祭りで会わせて26の神輿がある。この2つの神輿が揃う時があって、これはなかなかの見物なのだ。

 日本各地に祭りはあるが、私のところに来る肥料屋さんは祭りとなると仕事を忘れ夢中になる。曰く「俺なんか、年に一度の祭りのために働いているようなものだ」と言うほどのもので、祭りは、人を引きつけるものがある。

 何度も書いているがお祭りは、神社が中心だ。五穀豊穣、天下太平、家内安全など、地域のみんなの願いが込められている。故に、数百年と時を経た今も続いているのだと思う。ただ最近は若者が少なくなって担ぎ手が減っているというのが悩みとなっているようだ。

 家族、地域のみんなが一丸となって祭りを成し遂げる。一人一人ではなし得ないイベントが成し遂げられた時の興奮、感動がある。話し合い協力し合い、そして助け合い精神が生まれ地域の力が湧いてくる。人と人のコラボレーションとも言えるのではないか。日本の伝統文化でもあるお祭りがずっと続いて、みんなのよりどころとしても残ってほしいと願う。

 あちこち雑草の始末に明け暮れているが、今日は田んぼの教室の保母さん達が事前準備と言って、田んぼに来た。次回は、稲が穂を出すところを見せたいが、それだけでは物足りないので、水路に入ってザリガニやカエルなど生き物を見つけたりする時間を取りたい、とのこと。

 子供達が入れるかどうか、ライフベストを着けた方がいいか、などと保母さん達が実際に歩いて検証、メモを取ったりして余念がない。

 予定より時間が過ぎてしまったので連れ合いがおにぎりを用意してお昼ご飯を一緒に懇談。様子を聞くと、前回ここで食べたナスの味噌煮が子供達に人気で、園に帰ったら、ナスの嫌いだった子が「ナスが食べたい」というようになった、という。美味しいものを食べると食が変わる。前回は、トウモロコシがあったし、トマトもあったので食べてもらったのだが、話題は変わり、今度は先生達が「スーパーで買う気がしなくなった」という。何でと聞くと、「だってここで食べたのが美味しくて買ったものを食べる気がしなくなったのよ」と。 ほんとかな?

                       おかげさま農場・高柳功