(産地の声)vol.1657 一老農のつぶやき 2024.7.24
昨日、娘が外から入ってくるなり「お父さん!家の前の温度計が42度だよ!」と叫んでいる。家の土間の温度計をみると34度だったので、「温度計が狂っているではないの?」と言ったが、さすが暑かった!。
ホームセンターに行き、新しい温度計を買ってきて今日の昼に確認したが、家の前の温度計は41度を指していた。新しい温度計は39度を指していた。新しい温度計は風通しの良い日陰なので、その分少し低かったのかとも思う。
そんな中、教室に参加している看護学校に通う学生さんが、お手伝いしたいと来たのだが、この暑さで心配だったが「大丈夫です!」と言うので迎えた。
ミニトマトの収穫をしてもらったが、ハウスの中は間違いなく40度以上の暑さなので、作業場での仕事をしてもらった。猛暑の屋外ではないとはいえ、汗だくになって夕方6時過ぎまで頑張ってくれた。なかなかの頑張り屋さん!。
猛暑の続く日々で、TVではクーラーのある部屋で過ごして下さい、と言うが、我が家はクーラーを設置しない家なので出来ない。我が家は伝統的つくりの家屋と言えるのではないかと思うのだが、戸障子がすべて引き戸になっている。
ドア=扉といった構造になっていないので、引き戸を開ければ表から裏まで風が抜ける。場合によっては障子類を全て外してしまえば、ガラガラの素通しの建物になるし風通しの良い住環境になる。
湿気の多い季節や暑い季節には、誠に都合の良いつくりと言える。かっては村の家もほとんどが戸障子、引き戸のつくりだったが、今は住宅メーカーのつくりをまねて西洋風のドア=扉つくりの家が多くなってきた。密閉度が高まり、壁も多くなり通風性が弱くなっている。従ってどこの家もクーラーを入れるようになった。
そんな陽気の中、ゴーヤの棚つくり作業をした。外仕事なので猛暑などと言ってられない。ゆっくりと歩きながらネットを張り終えた。草退治に逐われていたので少々遅れ気味の棚つくりだったが、連れ合いにせかされようやく終えることができた。
この暑さで、野菜達も暑さ疲れの感じで、カボチャは日に焼かれ爆発してしまった。太陽の日差しをもろに浴びて肌から焼けて、次にはひび割れが激しく売り物にならない状態。仲間に教えられて、ハウスのナスやトマトのハウスに、動力噴霧機で石灰を吹き付けた。いくらかでも光線をさえぎろうという作戦である。
クーラーを付けると言うことは、その熱量ぶんのエネルギーが環境中に放熱されることになる。暑さを倍増させる事になり悪循環になると言うことではないか、などと思うがどうだろう?おかしいかな。 おかげさま農場・高柳功