(産地の声)vol.1671 一老農のつぶやき 2024.10.30
総選挙が終わり、その結果に政局云々と新聞やTVでさも大変なことのように騒いでいるが、そうなんだろうかと思ってしまう。世界は、政党乱立の時代で連立内閣などは珍しくないではないか。
いろいろな考えがあって意見の違いがあるのは当たり前。政党間の対立ばかり論点にするのでなく、どの政党も国民のため、第一に取り組むことは何なのか、よく議論し、お互いがどう折り合いをつけるか、しかないのではないか。
なぜなら、どの政党であろうが選んだのは、国民だ。宮沢賢治の詩を想い出すが~アラユルコトヲ ジブンヲカンジヨウニ入レズニ ヨクミキキシ ワカリ ソシテワスレズ ~といったことを心して事に当たっていただければいいのではないか、などと思うのだがどうだろう。甘いかな。
かって、永六輔さんは、日本中が評論家ごっこになっていると言ってた時期があったが、とりあえず傍のものは静観して、政治家の皆さんにはじっくり考える時間を取ってもらった方がいいと思うのだ。
今日は、我が家の無農薬栽培のお米の納入の日だった。成田市もオーガニックビレッジ宣言をして、学校給食にオーガニック食材をという機運が生まれている。そこで、当農場に声がかかり出荷となった。子供たちに有機食材を、と!
市内の有機農家が中心となって協議会も発足し、5カ年計画で農家や農協さん、教育委員会なども参加し、市農政課が事務局となって取り組みが始まった。とはいえ、これまで顔を合わせたこともなかった方々との会なので中々方向性がまとまらない。時間をかけて、お互いの意見や考えを知り、実態を踏まえての方向付けてゆくしかないだろう。
10月も末となってようやく秋冬野菜が取れ始まった。秋野菜と言えば、大根、ほうれん草、小松菜など。出始めでいくらか安堵する。とはいえ、やはり猛暑の影響で害虫の発生が激しく、安定とはいかないところに心配がつきない。
昔は、小松菜は虫がつきやすいがほうれん草は案外虫がつかなかったのだが、ほうれん草農家の弁によれば、種まきの早い分は半分以上葉が穴だらけで処分だったという。食べる人も大変だろうがつくる人はもっと大変!ではまた。
おかげさま農場・高柳功