クリスマスと言うけれど

(産地の声)vol.1679 一老農のつぶやき           2024.12.25

 今日はクリスマスの日だが、我が輩はこれが不思議でしょうがない。何故キリスト教徒でもないのにこの国の人たちは、熱狂するのだろうと思ってしまう。

 

 明治初期の日本人が外国人に宗教は?と問われ宗教は持っていないと答えたのに対し、相手は「信ずる者を持たない人間を信じることができようか」と言われたと言う話がある。

 そこで、新渡戸稲造が発奮して?、<武士道>を著し、日本人の道徳観を知らしめ、面目を保ったという話は有名だが、日本人には、神道もあれば儒教も仏教もある。我が家の場合であれば真言宗の檀徒だ。

 なのでクリスマスケーキなどと言うことはしない。子供が小さい頃(数十年前のことだが)我が家はキリスト教徒ではないからクリスマスを祝うことはしない、と言ってたら、親戚の叔母さん達が「それでは子供たちがかわいそうだ」と言って届けてくれた。善意なので断ることもできず戴いた。

 お寺の住職に過去帳を調べてもらったら、江戸期元禄時代に先祖の戒名を見つけてくれた。それ以前は火事があったりしてたどれなかった。なので300年以上檀家だったわけで、キリストを祝うならば本尊である真言宗かお釈迦様の誕生を祝うのが筋だろう、と思うのだ。

 そういう先祖以来の宗教を蔑ろにして他宗教の祝いに熱狂する世間を見てると、未だに納得がいかないでいる。別にキリスト教がだめだとか蔑ろにするつもりは全くない。敬虔なるキリスト教徒やイスラム教徒の姿を見ると、感動することがままあるのだが、キリスト教徒でもない日本人が熱狂する姿に違和感を持つ。おかしいかな。

 話変わって、寒波が急にやってきた。当農場の仲間もインフルエンザやコロナに感染している。急激な気候変化に身体が対応できないでいるようだ。

 今年最後の宅配の日だが、そんな体調のなか、今年最後の宅配だからと寒風吹く畑におもむき、荷つくりをしてくれた。世間は、野菜高騰の報道続きだが、相変わらずご縁を大切に、と皆さんに今まで通りお届けしている。

 今年は全ての物が値上がりし、私たちも大変ですがご縁が長く続くよう願っています。 良いお年を!

                     おかげさま農場・高柳功