(産地の声)vol.1695 一老農のつぶやき 2025.4.23
我が家の代掻きがようやく始まった。 従兄弟は、早田植えが進み半分くらいは植えた模様だ。奥さんと娘さんが田んぼの隅や欠株の補植作業であちこちの田んぼを動き回っていた。
始まったと思ったら今日は雨が。小雨のようなのでカッパを着て作業開始するが、雨でも水が多すぎたり、少なすぎたりで中々予定通りにはいかない。
3枚目の田んぼに入って、途中次の田んぼに水がないので、水栓を開けて水を入れようと、畦を歩いて水を入れたはいいが、その帰り畦が突然陥没し、落ちてしまった!水路の端を歩いていたのだが、その水路は地域排水も兼ねての排水路で、コンクリートつくりのがっちりした水路だった。
右足がドスンと落ち、左足で水路(巾1m位)を越えようとしていたものだから、ちょうどコンクリート枠にまたがるようになり、同時に水路に落ちそうになって危うく水路に落ちるところだった。とっさの判断で左手で反対側のコンクリ枠につかまり体制は保てたものの、その衝撃で左右の足に衝撃が走り、しばらく動けなかった。 右足は血がにじみ、左足は自身の体重がかかったせいだろう。ももに痛みが走る。少ししてびっこを引きながらトラクターに戻り、途中でやめるわけにはいかないので再び代掻き作業を仕上げて帰ることに。クラッチを踏む足に痛みがはしる。
コンクリート枠は頑丈でいいように思われるが、田んぼや河川の場合中々不都合が生じる。田んぼは水を張る。なので水圧がかかり漏水はしょっちゅうの事なのだ。その漏水のちょろちょろ出る水は土中を通って畦の土を洗い流してしまうのだ。
それが地表であればいいのだが、土中の見えないところから流れてしまうので分からない。時間が経てばドスンと大きな穴となって分かるのだが、、、。
そういう場所が田んぼだけでなく河川も同じで、コンクリート枠での護岸工事をしてしまっているので、あちこちに水流による穴ぼこができる。我が村は環境保全会というムラの有志が集まって河川管理をしているのだが、草刈り作業などするのだが危なくてしょうがない。文明と自然の調和にどう折り合いをつけるか。
今は、季節の変わり目。野菜達も冬野菜から夏野菜へと、いわゆる端境期となって、当農場もめっきり野菜が少なくなっている。冬人参が終わり、春人参は生育中で来月下旬まで待たねばならない。ほうれん草や小松菜も薹立ちが始まったりしている。少ない中だが、あるもので我慢してもらうしかないのです。